そうだ、ゲームを作ろう

現状や学んだことなど記録するブログ。間違ってたらごめんね

カプコンオープンカンファレンスに行ってきたよ

新宿で行われたカプコンのオープンカンファレンスに行ってきました。

「クジ運悪いからどうせ参加できないだろ。でも申し込むだけタダなんだし」みたいな気持ちで送ったんですが、当選して正直自分が一番びっくりしました。

なのでメールをコピーする段階になってメールの場所が行方不明になっても、「もしかしてあれは夢だったのでは?」とか思ったり。まあちゃんと見つかりましたが。

 

会場は学生ぐらいの若い人が一番多く、ついでゲーム会社さん関係と思われるスーツを着た人もちらほらいらっしゃいました。

 

内容に関しては人によって感じ方は違うと思いますが、僕にとっては「疲れたけど興味深かった。キツかったけど勉強になった」といったところでした。

前日から寝不足だったり、座ってスライドずっと見ていたら首肩がめちゃくちゃ痛くなっちゃったりと身体的なキツさもあったんですが・・・

 

全体的に内容のレベルが本当に高いなと。それでもギリギリ知ってる単語があったり「これはこういうことについて話してるのかなあ?」みたいなことぐらいは分かったり(分からなかったり)しました。

 ただ僕としてはこういうカンファレンスが全部理解できる内容であることは求めていなくて、むしろ分からないからこそやる気になったりできるので、(キツかったけど)いいカンファレンスだったなと思います。

 

----ここから内容備忘録----

○RE ENGINEの開発思想

・他社製エンジン使用のリスク

・環境・人員・手法・技術の確保

 

○開発経緯

・MT Network(これまでの主力、タイトル多数、現在もプラットフォームによっては現役)

           →WorldEngine(MHW、IB)

           →PantaRhei(タイトルはなし)→(一度再始動)→REEngine(RE7、RE2、DMC5)

 ・WorldEngineは特化型。これからはREEngineを主に使っていく

 

○REEngine

・モジュラー構造→Render、Physicsなどの要素をモジュール化してプロジェクトごとにフレキシブルに変更できる。

・高速なイテレーションC#スクリプトの使用。独自のGCなどによりパフォーマンスの問題を解決。従来C++で10分~40分ほど掛かっていたイテレーションが数秒に。

・下位互換性→年度ごとのバージョンを内包しており、いつでも旧バージョンに戻れる。

・UX→スーパーやトップユーザーではなくエンドユーザーに合わせたUXの実装。作業面積の確保や直感的で統一感を出すUXを実装。

 

○プロシージャルモデリング(ここらへんから分からない要素が増えてくる)

・Houdiniとの連携強化→Houdiniから.hdaでモデルをREEngineへ送り、更にREEngine側の変更をHoudiniに?

・取り込み等によるモデルのコリジョン品質の低下(鋭角化、すり抜けなど)をどう食い止めるか→SOPでは問題がある。正射影ベクトルでキレイにコリジョン同士を繋げることができた。

・QuadTreeTextureによるメモリコスト削減。

・LightProbeの配置自動化とアルゴリズム

 

○アニメーション

・モジュラー式リギングによるイテレーション高速化

・組み技リターゲット

→主人公達の体格の違いから、組み付いた際に同じアニメーションを使用しても同じ場所を掴まない。

→それぞれの主人公に沿ったアニメーションを用意すると工数がとてつもない

→四肢は組み付き側と組み付かれ側にそれぞれ専用ジョイントを用意し、位置補正をかけ、2BoneIKで動作させる。

→噛みつきは腰を落として補正。(順序を最初にしないと四肢が動いてしまう)

→自動化して「1/主人公数」の工数になる

→武器による攻撃なども補正をかけた動きで主人公側をある程度「狙う」ように動く。

・階段や坂を登るときのIK使用→Fullbody_IK→オートでバランスを取るように動こうとする。

 

 ○リアルタイムグラフィクス(もう後半は何が何やら・・・)

・揺れもの→Chain→尻尾などは先に行くに従って制限角を段々と広げる

・パーティクル→CPUからGPUになったことで多くの制約から開放された(万能ではない)

・正直ここらへん情報量多すぎる・・・フェイスをエミッターにしたり、輝度に応じてエフェクトに補正をかけるシステム(detone)だったりだとか

・工夫に工夫を重ねてる感じで、いやVFXやらライティングって大変なんですねえ・・・サンプルがDMC5だからってのもあるだろうけど。

 

最後の方は疲れもあり頭がボーッとしていたので記憶違いや認識違いが結構あるかも。

でも動画になるらしいのでそこでもう一回確認すればいいか。

 

 今回当選しなかった人たちもいるし、何よりとても参考になるカンファレンスなので次回開催もちろんしてほしい、と感じています。専門性の高い話は疲れるけど、凄い世界が見れたという経験に圧倒される機会は貴重ですね。

パフォーマンスもとても大事だけど、自動化によるイテレーションを確保することの重要性だったり(すぐ青天井化する)、それでもグラフィクスなんかはここまで妥協しないんだなあ、と。

 

無料で(←重要!)こんな企画をしてくれたカプコンさん本当にありがとうございました!みんなも送ろう!アンケート!